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備忘録的に。

レオとブラピが揃えば史実だって変えられる『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』

2019年のハリウッド映画。

監督はクエンティン・タランティーノレオナルド・ディカプリオブラッド・ピットが共演するスター映画です。

本作でブラッド・ピットは、俳優としては初のオスカーを手にしました。

 

 

 

タランティーノシャロン・テート事件を調理するラスト13分

この映画を観る前に、シャロン・テート殺害事件のことは知っておきましょう。知らずに観た人、自分では知らないだけで相当損してます。

簡単に言うと、シャロン・テートという女優が、ロマン・ポランスキーという映画監督と結婚し、ベイビーを妊娠して幸せの絶頂にいる最中、自宅でカルト集団に襲われて殺されたという実在の事件です。まあ残忍すぎますね。

この実在の事件を、タランティーノ監督がどう調理するのか? というのがこの映画の最大のテーマになっています。マーゴット・ロビー演じるシャロン・テートは序盤から登場するので、観客は「あーこの人殺されるやん」と思いながらそのナイスバディを2時間近く見続けることになるわけです。

 

「ラスト13分」というのが宣伝時には強調されていたわけですが…こういうのって大抵期待外れで終わるんですが、この映画の「ラスト13分」は一見の価値ありですよ。ラストにかかるMiss Lily Langtryもまた、至高です。長い映画なんで途中ウトウトするかもしれませんが、是非ラストまで観て欲しいですね。

 

ちなみに、スパーン映画牧場でブラピ演じるクリフがカルト集団と対面するシーンがあるのですが、それまでの陽気なハリウッドの雰囲気から一転、こいつらの生気のなさったるや、ヤバいです。こちらも一見の価値あり。

 

肩の力の抜けたレオ✖︎人生のどん底から這い上がったブラピ

 

エンタメの多様化が進む昨今、日本における、いわゆる「洋画」「ハリウッド映画」の人気はだだ下がりしてますよね。

”名前と顔が一致するハリウッドスター”を挙げろと言われたら、いまだにレオナルド・ディカプリオブラッド・ピットの名前は上位にランクインするのでは?

本作は、そんな二人が初めてタッグを組んだ映画です。面白くないわけない。

 

ちなみに、公開の2019年時点でレオは45歳、ブラピは56歳。立派にイケオジになってます。

タイタニックで一躍セックスシンボルとなったレオは、オスカーがなかなか獲れずに引退するする詐欺を繰り返し、なるべくイケメンからかけ離れた役を選びがちになり、環境保護運動に明け暮れ、独身を貫き若いモデルと交際しまくった結果、2015年にようやくオスカーをゲット。

一方のブラピは、プロデュースした映画がオスカーを獲り裏方としての才能を発揮、アンジーと子どもたちに囲まれて幸せな生活を送っているーーと誰もが思っていたところ、まさかのドロ沼離婚。アルコール依存との壮絶な闘いを強いられました。

オスカーを手にして肩の力が抜けたレオと、人生のどん底から這い上がったブラピ。

観終わった後、「歳をとるのも悪くないよね」と思いました。二人の山あり谷ありの人生経験が、リック・ダルトンとクリフ・ブースというキャラクターの人生とシンクロして、なんとも言えない化学反応を起こしてます。そりゃ史実だって変わるわ。

 

ハリウッドさん、ポリコレばっか気にしてないでさ

この映画は、タランティーノ監督からハリウッドへの”ラブレター”だと言われています。当時の街並みを再現したセット、懐かしい音楽、そしてレオとブラピというハリウッドが誇るスターの共演。

そして、正直、最近のハリウッドって、こういうスターがいないなあ〜と思わされます。二人ともめちゃくちゃカッコいいし、演技も至高。

ポリコレばかりが話題になる最近のハリウッドにうんざりしている人におすすめです。